コロナ禍で変化する保険の需要。新しいリスクに備える損害保険が続々と発売。
新型コロナウィルスの影響で、新しい保険商品が相次いで販売されているというニュースがありました。
感染症対策で、私たちは新しい生活様式を強いられるようになりました。
そこで、今までにないリスクが生まれました。
例えば感染症対策で人との接触を極力減らすため、仕事はテレワークとなり、大人数での会食も制限されるようになりました。人との接触を避ける生活で鬱状態になる人が増えたと言われています。
また、テレワークの浸透で懸念されているのがサイバー攻撃です。
これらの新しいリスクに対して保険でリスクをカバーしようという動きが始まりました。
東京海上日動火災保険は、中小企業向けにテレワークなどが原因の精神疾患で、社員が長期休業した際に、営業継続に向けた費用を補償する保険を販売しました。
損害保険ジャパンでは中小向けのサイバー保険を販売しています。
働き方が変わった事による企業向けの補償だけでなく、個人向けの新しい保険も出ています。
ネット通販が増え、人との接触を避けるため増えた「置き配」による盗難や破損の補償が損保ジャパンから販売されました。
既存の保険も新たな見直しが始まり保険の需要が変化
新しい保険が誕生しただけでなく、既存の保険も新たに見直されています。
自転車通勤が増えたことで自転車保険の加入者が増えたり、癒しを求めてペットを飼ったりする人が多くなった事でペット保険の加入者も増加しているようです。
保険はリスクをカバーするものなので、新たなリスクが増えればそれに伴って新たな保険の需要が生まれます。その一方で手元に現金を確保したい人が増えたので既存の保険は解約される動きも出ています。
個人にしても企業にしても必要なのは、定期的に保険を見直し、今必要なリスクに供えられているのか確認する事です。
しばらく保険を見直していない方はぜひこの機会に見直しをしてみましょう。
(以下はニュース記事からの抜粋です)
コロナうつ・置き配・サイバー攻撃…新たなリスク対応、保険開発加速
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う新しい生活様式が広がる中、これまでにない保険商品の開発が加速している。
テレワークの浸透などで、対面機会の激減した会社員が鬱病となったり、サイバー攻撃の危険性が高まったりなど、「新たなリスク」への対応が求められているためで、各社が工夫を凝らしている。
東京海上日動火災保険は10月から、中小企業向けにテレワークなどが原因の精神疾患で社員が長期休業した際に、営業継続に向けた費用を補償する保険を出す。
テレワークでは、カメラでの常時監視やオンライン飲み会の強要といった新たなハラスメントで「コロナうつ」に発展するケースも散見され、保険はこうした疾患に対応する。
サイバー攻撃に対する懸念の高まりを受け、損害保険ジャパンは中小向けのサイバー保険を7月から提供。加入時に必要だった40項目の質問を簡略化し、専門人材のいない中小でも事業規模や業種の記入だけで加入できる。