企業FPが仕事・日常を書くブログ

法人代理店でFPとして活動しています。日常や仕事のことを載せていきます。

ジェイアイ傷害火災が、2018年度の海外旅行保険の事故発生状況について発表しました。

2018年度の事故発生率は3.7%ということですが、2017年度は3.42%だったので、わずかですが事故発生率は上昇しています。

補償項目別の事故発生割合を見ると、2018年の「旅行事故緊急費用」の事故発生割合は、前年より6%以上増えています(2017年は前年比約3%増)。
「旅行事故緊急費用」は、航空機の欠航・遅延や荷物が届かなかった場合、旅行中に体調不良となりオプションツアーをキャンセルした場合等、緊急で負担した費用に対する補償をいいます。

旅行事故緊急費用の事故発生割合が増えた背景には、LCC(格安航空会社)の台頭があるでしょう。
LCCは格安な運賃で人気ですが、最低限の機材で運行していることなどから、一般的な航空会社に比べて遅延や欠航の割合も高い傾向にあります。そのため、事故発生割合が増えたとみられます。

 

最も重要な補償「治療・救援費用」


治療・救援費用は、旅行事故緊急費用の事故発生割合の増加に伴い、昨年度より割合は減ったものの、依然として約半数を占めています。
やはり、医療費保障は一番重要な補償項目といっても良いでしょう。

健康に自信のある方であっても、慣れない海外では気候や食べ物の違いや疲労により、体調を崩しやすくなるものです。
海外での医療費は全額事故負担となるので、国によってはとても高額になるため、必ず海外旅行保険には加入して備えていただきたいと思います

さて、「治療・救援費用」の支払いのうち、300万円以上の高額な医療費用を支払った事故は、欧米で多くなっているとのことです。
欧米は、医療技術が高い国が多い反面、医療費もとても高額なので、高額な医療費用支払いが多かったのでしょう。

クレジットカード付帯の海外旅行保険のみで海外旅行へ行く方もいらっしゃると思いますが、クレジットカード付帯海外旅行保険では「治療・救援費用」の補償は多くても300万円ほどです。
この程度の金額だと万が一入院等をした場合に保険金だけでは足りずに、自己負担が発生することもあります。


特に欧米等の医療費が高額な国へ訪れる時は、クレジットカード付帯海外旅行保険では賄えないケースも多いでしょから、海外旅行保険加入は必要です。

上乗せ補償だけの加入が出来る保険会社であれば保険料もだいぶ節約できます。

 

参考:

hoken-kuchikomi.com

 

シニア世代は高額医療費用事故は多い!


さて、全補償項目の保険事故に対する65歳以上の事故発生割合は、4割程度とのことです。しかし、300万円以上の高額医療費用事故のうち、65歳以上の事故発生率は65歳未満の約4倍とのことです。

シニア世代の高額医療費用事故がいかに多いかということがわかる数字です。

支払事由は脳疾患が多いようですが、それ以外にもケガや心疾患等、幅広くなっています。シニア世代は持病のある方も多く、また若い方に比べて回復も遅くため入院日数が長くなることも多いから、医療費も高額になるケースが多いのでしょう。

シニア世代の方は海外旅行保険に必ず加入していただきたいと思います。
「治療・救援費用」の保険金額は無制限にしておくのがおすすめです。

 

夏休み海外へ行く方へ

 

ジェイアイ傷害火災保険のデータによると、海外旅行保険の契約者の27人に1人が何らかの保険事故にあっています。
意外と多い数字ですね。

保険加入者以外も含めると、もっと多くの方が海外で何かしらのトラブルにあっているかもしれません。この夏、海外旅行へ行く予定の方は、必ず海外旅行保険に加入してくださいね。

LCCを利用する方は、オプションの旅行事故緊急費用特約や航空機遅延費用特約等に加入して、緊急時に備えることをオススメします。
また、医療費の高い欧米に行く方や、シニア世代の方は「治療・救援費用」の補償を十分につけてください。

インターネット加入の海外旅行保険であれば、出発当日まで加入することができます。
出発までに海外旅行保険に加入しておき、安心して楽しい海外旅行をお過ごしください。