企業FPが仕事・日常を書くブログ

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au損保が自転車保険の加入率調査を実施、加入率は56%

自転車保険の必要性

au損害保険株式会社が、全国の男女2万人以上を対象に自転車保険加入率調査を行いました。その結果、加入率は全国で56%であることが分かりました。

自転車は老若男女誰もが気軽に乗ることができるため、安全な乗り物と誤認している方も多いと思います。
しかし、自転車による死亡事故も発生しており、ルールを守らないと危険な乗り物です。

もし、自転車事故で相手をケガさせたり死亡させたら、自動車事故と同様に高額な賠償責任を負うことになります。自動車であれば法律で自賠責保険の加入が義務付けられており、公道を走っている自動車は最低限の賠償責任に備えていますが、自転車には自賠責保険はありません。

自転車事故だからといって、賠償責任が自動車より安いということはありません。過去には、自転車事故を起こした小学生の親に対し、1億円近い損害賠償を請求された事例もあります。 自賠責保険が義務付けられていない以上、各自で自転車保険に加入し備えることが重要なのです。

 

自転車保険義務化の地域でも最高で加入率71%

今回、au損保が調査した結果、自転車保険加入率は全国で56%とのことです。
この数値には、「おそらく加入している」というケースも含まれているため、実際にはもう少し加入率は低いのかもしれませんね。

地域別に加入率をみると、2015年に全国で初めて自転車保険義務化を条例で定めた兵庫県では、加入率が71.5%ということです。この数値は、全国平均で見ると相当高い数値です。 加入率7割といえば、任意自動車保険の加入率も7割ほどと言われており、十分高い加入率のように思えます。

しかし、自動車には自賠責保険があるので、任意自動車保険加入していなくても全くの無保険状態ではありません。それに比べて、自転車保険に加入していないと全くの無保険状態です。一番加入率の高い兵庫県ですら、約3割は備えがなく自転車に乗っているのです。そのように考えると、決して高い加入率とは言えないのではないでしょうか。

自転車保険の加入率が低いのは、保険の必要性を認識していない人が多いからでしょう。
また、加入義務化を条例で定めたところで、条例違反に対する罰則がないことも理由の一つだと思います。

万が一の事故に備えることは、自転車利用者の義務であると思います。
事故を起こしてしまった時、相手に対して何も補償がなされないことがないように、必ず自転車保険に加入して欲しいと思います。
そして、自転車保険の普及について自治体に任せるばかりでなく、国が主導して重要性を説いて欲しいと願います。